

こんにちは!プラスチック容器は何かに使えるかも…と思って捨てれなくなる貧乏性がよく発動するえっちゃんです。
私はたまにイラストご依頼を受けて描いているのですが、せっかくなので依頼者にはイラストだけでなく、その絵を流用したキーホルダーもセットでお渡ししています。
そのキーホルダーは「プラ板」という手法でハンドメイドで制作しております。プラスチックに色を乗せて熱を加えると小さく固くなります。小さい頃にやった事がある人も多いのではないでしょうか?
今ではプラ板も進化して、印刷できるタイプが登場し、いろいろなアイテムが作れるようになりました。今回は
- 手描きイラスト
- 画像取込
- プリンターで印刷
という方法で作る手作りキーホルダーのメイキングをやっていきます!モデルは依頼者の愛猫『まめ』くんにご協力いただきました。
最初は焦げたり、色が思うように出なかったり…などつまずくかもしれませんが、プラ板は諦めないで調整を重ねれば上手くいきます!材料もほとんど100均で揃うので、是非お家で試してみてくださいね〜。
用意するもの
- 使用するイラストデータ (写真でもOK)
- 印刷用のプラ板 (100均だと三枚セットで110円)
- レジン or トップコート (レジンの場合は硬化ライトも)
- キーホルダー金具
- 貼り付け用丸カン カボション
- ヒートガン or オーブン (※ガスが発生するので食用のオーブンとは分けましょう)
STEP① キーホルダーにしたいデータの準備
まず最初に、印刷用プラ板には半透明と白色の2色があり、それぞれ特徴があります。
半透明プラ板の特徴
- インクが裏表どちらにも印刷面が見える (裏側は反転してしまいますが)
- 透けるデザインを作れる
- 白色が表現できない
- 全体的に薄く仕上がる
白色プラ板の特徴
- 白が表現できる
- 色がハッキリ表現できる
- ウラ面が真っ白になるので寂しい (ので裏面にも処理をしてやると◎)
私的には裏が真っ白になるのは、キラキラホログラムやシール等でデコれば解決するので(その分手間はかかりますが)、基本白色を使います。ですので今回の解説は白色プラ板で作る時のやり方になりますので、ご了承くださいませ。
ではでは解説に入ります!今回は依頼者の愛猫ちゃんをキーホルダーにしていきます。

イラストの描き方は前回記事↑に描いたので、サクっと飛ばしていきます〜



出来たら、描いたイラストをカメラアプリなどでスキャンして、画像データにしていきます。
この時の画像編集がプラ板においては超!大事になります。
なぜなら、プラ板は焼いて縮むときに、色がだいたい1.2〜1.5倍くらい濃くなります。なのでその分を見越して透明度は60〜80%くらいにしておくのがポイントです。
特に黒色は濃く出るので、黒猫など全体が黒い場合は、透明度50%でも良いくらいです。水色やピンク、乳白色のような色も思った以上にはっきりした彩度に変わることがあります。
また色の調整は透明度だけじゃなく、彩度・コントラスト・明度をいじってみるのもおすすめです。「濃さはちょうどいいけど、彩度が少し足りない…なんか暗い…」なんてこともよくあるので、条件を少しずつ変えた試作品を何パターンか作ってみると、仕上がりの違いが比べやすいです。
いきなり本番に向かうのではなく、まずは小さなサイズで良いので試し刷り・試し焼きをして、仕上がりの色を確認してから本番に挑みましょう。プラ板はお高いモノではないので、じゃんじゃん練習してみてください!

ということで、↑画像のように調整しました。慣れないうちは薄くて心配になりますが、印刷すれば大丈夫◎このまま進みましょう〜
STEP② サイズを決めて印刷&切り取る
次に大事なのが、サイズをどうするか?です。
印刷専用のプラ板は、基本的にはがきサイズが多いです。
はがきを横向きに設定して、それの縦いっぱいにイラストを配置すると、焼いたあとにちょうどキーホルダーにぴったりな縦幅3.5cm前後に縮みます。
サイズを変えれば、ピンバッジサイズやチャームサイズにもできますよ。
ただしプラ板のメーカー、およびお使いのプリンターによって若干変わってきますので、あんまりこれを信じすぎないで下さい!笑
これも何度か試し刷り・試し焼きして感覚をつかむのが一番かと思います。

印刷専用のプラ板には表裏があって、ザラザラしている面に印刷しないとインクが定着せず、いつまでも乾きません。プラ板を何回もやっている私でもうっかり逆に印刷してしまうことがあるので、要チェック!(私がまぬけなだけかも)
印刷が終わったら、すぐ触らずに5〜10秒ほど置いてあげると、インクがちゃんと乾いて定着します。

プラ板は焼く前なら柔らかいので、普通のハサミで簡単にカットできます。
作りたい形に合わせて自由に切り取れますが、プラスチックですので普通紙より硬く、細かい部分を切っているとパキッと割れてしまうことがあります。繊細な角や凹凸部分は、カッターやペーパーナイフを使って切ると失敗が少なくなりますよ。
STEP③ プラ板を熱して縮める
プラ板は熱を加えると、小さく分厚くなり、完全に硬化プラスチックに変化します。分厚さは焼く前の10倍近くに!
小さくなる時、ぎゅぎゅっとすごいスピードで縮んでいきます。ここを眺めるのが楽しいポイントです。
メーカーにもよりますが、大体は元の大きさの4〜5分の1くらいまで小さくなります。

オーブンで焼くときは、加熱しすぎると焦げてしまうこともあるので注意。目安は予熱を含め2分前後で、見守っていると収縮の動きが止まり、これ以上縮まらないなと思ったところで取り出すのがベストです。
まだ若干縮まろうと動いているのに気づかず、短すぎる時間で取り出してしまうと均一に縮まず、仕上がりがボコつく可能性があります。そんな時は、プラ板は加熱が少ない時には、また加熱すれば再び縮んでくれますので、もう一度オーブンに入れましょう。よく観察しながら落ち着いて作業したら大丈夫ですよ。
ヒートガンを使う場合も上記と大体同じですが、ヒートガンの場合熱風でプラ板が飛ばされやすいので、まずプラ板と同等サイズの器などに入れて、指やツールでプラ板を固定しながら、全体的に熱を当てていきます(熱いので指でやる時は手袋をしましょう!
難易度はヒートガンの方が高いです(全体に熱を当てようとするとプラ板が風で滑り、均一に当てにくい)。ボコつきやすいので初心者にはヒートガンはオススメしません。が、ヒートガンも再加熱することでまた収縮してくれますので、ボコ付いた場合は一度それで対処してみて下さいね。

仕上げはどちらも共通して、全体がしっかり縮んだら、最後に本などの平らで重みのあるもので熱いうちに押さえてあげましょう。
焼き上がった直後は微妙に真っ直ぐになってないことが多いので、熱されて柔らかいうちに分厚い本などの平な面でプレスすることで、きれいにまっすぐ整います。これを忘れると若干歪む可能性があるので忘れずに。
STEP④ コーティング&裏面処理
冷めるのを待ったら、プラ板はカッチカチになりましたがインクはまだむき出しの状態です。そのままだと擦れて色落ちしてしまうので、レジンでコーティングしてあげましょう。
マニキュアのトップコートでも代用できますが、耐久性はやっぱりレジンのほうが優秀なので、長持ちさせたいなら厚く塗れるレジンがおすすめです。


レジンは気泡が入りやすいので、爪楊枝などを使って丁寧に潰していきます。ここでのポイントは気泡を「すくう」より「縁に追いやって外に逃がす」ようにすること。これで気泡を減らしていきます。
表面のコーティングができたら、裏面も忘れずに。プラ板は衝撃に弱く力が加わると割れやすいので、裏側もしっかり保護しておくと安心です。
ただ裏面コーティングの前に、今回はキーホルダーにするので、まず金具を取り付けるためのカボション(プレート付き丸カンなど)をプラスチック用ボンドで接着します。


ちなみに小さめに作ったとき、ピンバッジやイヤリング用の金具をつけるのもこのタイミングです。
ボンドが乾いたら、裏面の処理に入ります!
今回の場合は、真っ白な裏面にカラージェルでマーブル模様を描きライトで硬化。
ラメやホログラムを混ぜたレジンを塗り重ねて、最後に透明レジンでコーティングします。
キラキラ感をプラスして、裏側が寂しくならないようにしています。他にもシールを貼ったり、ペンで文字を描いたりと、自由にデコレーションできるので、雰囲気や好みに合わせて。

STEP⑤ 金具をつけて完成!
貼り付けパーツにペンチを使ってキーホルダー金具をつけたら、完成〜!

あっという間と言いたいところですが、ボンドを乾かしたり、綺麗にコーティングしたりと意外と時間がかかる作業なのです。でも作業を分けてちょっとずつやっていけば、初心者でも完成する事ができますよ。
やり方さえ覚えてしまえば、好きなデータをキーホルダーやアクセサリーに作り放題です!
他人の著作物(イラスト・写真等)で作るときは、あくまでも個人利用、趣味の範囲でやってね
ただし、プラスチックもレジンも日光焼けしやすいので耐久性は半年〜を目安にして下さい。ハンドメイド品として、自分で1から作った思い出と共に、大事に扱ってあげてくださいね。
つい長くなっちゃいましたが、最後まで読んでくだった方、ありがとうございました!

ぜひ挑戦してみて下さいね〜
