

第2回は、「好きを仕事に!」をテーマに次世代型就労支援を目指すサブカルビジネスセンター大阪(SBC大阪)さまへ突撃取材!
代表取締役の長橋様とサービス管理責任者の中村様にサブカル文化を中心とした就労支援B型としての企業様独自のあり方や、これからの目標など、色々なお話聞いてみました!
サブカルビジネスセンター大阪…とは? https://www.sbcosaka.com/
SBC大阪は漫画・アニメ・ゲーム等のサブカル分野で自分らしく好きな事を学びながら、収益を生み出し、工賃へと変えていく新しい「就労継続支援B型事業所」。実際にプロとして活躍する講師によるカリキュラムを受けたり、機材やソフトの使い方などの基礎から応用、企画・提案方法まで、実施の現場で活用される知識と技術を身に着けることを目的とした事業所である。

実際に事業所を利用されている方々にもインタビューしきました!
色々な「好き」を伝えて頂いたQ&Aも必見です!
それではどうぞ!

好きなことを仕事にしよう

Q.事業所の簡単なご紹介からお願いします。

就労継続支援B型の事業所で、よくある軽作業メインではなく、どちらかというとみんなの個性、好きなことを仕事にしようという場所です。
障がいのある方でもアニメとか漫画などの才能に突出してる方が結構います。最近であれば動画編集、Vtuber活動であったりとか、そういうのを仕事にしましょうと。特技を作業として、仕事に活用できるよう目指す場所です。作業を通してスキルをどんどん上げていきながら、そういった仕事に就ければいいなと。
ただ仕事に行く、これが全てではなくて。ここに来て元気になって、一般社会への参加を促進していくことが、B型事業所の役目の前提だと私は思っています。
好きなこと、興味のあることだったらやってみたいという理由でみんな利用しに来てくれますので、社会参加への入口になれればと思っています。

事業所の在り方が利用者の環境を変えた

Q.事業所を運営していく中で、これは嬉しかった!
やりがいを感じたという出来事を教えてください。

元気になって、外に出ていってくれることがなにより嬉しいです!

具体的に言うと、ある男の子がうちに来た時は一切話さなかったんです。保護者としか話さない。外でもほとんど話さない。緘黙症(かんもくしょう)で小学生の時から成人するまで引きこもっていました。2、3年前に事業所に来てくれて、今はみんなと話せるようになりました。
これには私たちも驚いています。こちらが何を仕掛けた訳ではないのですが、 この事業所の環境がそうさせたのかなと。
当然利用者さんも含めて、これは意図してできるものではないと思っていまして。この事はすごい自信になりましたし、事業所としては嬉しいことで、やってきて良かったと実感しています。
意外にも活躍していく場所

Q.サブカル大阪様からご卒業された方はいますか?

結構います。事業所が紹介する場合もあれば、自ら自分で見つけてくる人も結構います。意外と事業所を初めて早い段階でいました。
福祉業界もあれば、全く違う、例えば音楽業界だったりとか、ホテルの支配人的なところに行ったりだとか。どちらかというと表で活躍する場所に行っている人が多いです。
事業所としては、卒業して社会に行ってもらうことをメインで考えているので、利用者さんには常にそういった話はしています。ので、面接の練習や履歴書の書き方などのサポートも、当事業所では行なっています。もう15人くらい卒業されていますね。

一つのものを作るということ

Q.事業所としての目標を教えてください。

障がい者の方は潜在的に1000万人以上いるといわれる中で、事業所が全然足りていません。なので少しずつでも増やして、本当にこの埋もれている、きっかけが掴めない方々を引き上げていきたいです。
B型としては、皆さんにはとにかく卒業しよう!と伝えています。卒業者を一人でも多く、どんどん増やしていきたい。そこはうちの目標として常にあります。


もう一つは、以前、ある大学から内部紹介のプロモーションビデオを制作してほしいという依頼がありました。事業所としては、そういう大きな依頼を受けれるようになりたい。
利用者みんなそれぞれが能力を持っていて、音楽をする人、撮影する人、イラストを描く人、文章を書く人がたくさんいます。大きな案件が来て、それにみんなで取り掛かって、一つのものを作るということが出来るのが理想。というか、実現したいです。


そのためには個々のスキルがもっと必要です。スキルがどんどん上がるように色んな、小さなことから作業をしていただいて、みんなの力を上げていきたい。目標としては、大きいテーマで取り組んでいきたいというのがあります。
Q.外部から依頼される作業はどのようなものがありますか?

Q.外部から依頼される作業はどのようなものがありますか?

最近だと色んな店舗を運営しているところのポップを作っています。最近の広告は、SNSでの広告が増えてきているので、漫画広告というものを作ってほしいという依頼があって。そういう時凄いなと思うのが、絵を描くだけじゃなくて、漫画を描ける人ってストーリーも考えられるんです。ストーリーは常に物事を考えていないと出来ないことなんです。それは私たちには全然出来ないので、本当に凄いスキルだと思います。


あとはキャラクターを考えてくださいとか、イラスト系のお仕事だったりだとか。もちろん軽作業もあります。たまに企業の販促物、ノベルティなども受けたりしています。
サブカルビジネスセンター大阪様の利用を考えている人へ向けてメッセージをお願いします。

好きをきっかけに、それをエネルギーに変えて、家から出て動けるようになる。皆さん、まずは見学から入って来てください。事業所のコンテンツの中に好きなものがあるのであれば、ご見学をいつでもお待ちしています。

きっかけはなんでもいいので、とにかく私たちとしてはここ(サブカルビジネスセンター大阪)は楽しいよって伝えたい。B型のイメージ、単純作業や軽作業とはちょっと違う作業があるので、とにかく来てもらうのが一番良いかと思います。是非一度見学に来てください。お話しましょう!

各々がやれることをやって、みんなで作っている事業所です。凄く楽しいので是非!


長橋様、中村様、ありがとうございました!
終始 優しい笑顔で熱意を持ってお話ししてくださいました。



利用者様へインタビュー

次は実際にSBC大阪さまを利用中の利用者様へインタビュー!
色々な話が聞けたよ!
利用者様 1人目:ハッピーさま


Q.事業所ではどのような作業をされていますか?

色んなことをしていますが、基本的にはイラスト制作がメインです。ただ、今は企画にあわせて、ポーチを縫ったりとか、アイロンビーズをやっています。イラストから入って、今は去年の5月頃から、ドット絵制作をほぼずっとメインにやっています。



Q.数あるB型の中でサブカル大阪様を選ばれた理由は?

やっぱりイラストの作業がメインっていうところ。あと、僕はちょうど南森町という場所で以前勤務していたため、通いやすいということもあり、アクセスの良さもあって来たという感じです。

Q.事業所に通所する前と後、想像と違ったところはありますか?

今までの職場は静かにしろ!とかそこのルールがあったんですけど、ここは賑やかなところが違いました。
静かな所のいいところもあると思うし、賑やかな所で良いところもあると思うんですが 、 賑やかだとメンタル的にも元気になるって意味では良かったと思います。


Q.将来的な目標ってありますか?

アルバイトというよりは就職したいです。イラストで入ってきているので、そういう道で稼げることが出来たら良いなっていう目標はあります。近い目標としては、事業所の人と協力してオリジナルゲームを作っていくことです。ドット絵を使ってゲームを作っていきたいなと思っています。
利用者様 2人目:エンジェルさま


Q.事業所ではどのような作業をされていますか?

イラストを描いていたのですが、ここに来て3年目なので最近は色々やっています。
ゲーム背景をデザインしたりとか。
あと3Dプリンターがあるので、スタッフの好きなキャラを私が絵に描いて、それをガチャガチャに入るくらいの大きさに3Dで制作しています。3Dデータの作り方は事業所で教えていただきました。
イラストの描き方も事業所で教えていただきました。本当に今はなんでもやっています。

右:モデリングしたデータを3Dプリンターで印刷した動物たち

Q.事業所に通所する前と後、想像と違ったところはありますか?

もともと絵を描いていたので、もっと絵の技術を覚えたいっていうのがあって。相談員の方に調べていただいたところ、サブカル大阪さまをご紹介いただき、利用することになりました。
イラストにとどまらず、色んなことを教えていただき、今は教える側の立場にもなりました。


Q.人に教えるのは難しいですか?

人に教えるのは難しいです。難しいですけれど、私の持っている技術を他の方にお伝えしてほしいという要望がスタッフさんからあり、教えたりしています。

Q.事業所に入る前は今のような楽しい未来を想像出来ていましたか?

出来ていなかったです。どこまでやっていけるのかという不安があって、一時期落ち込んだときもあったので。でもスタッフに助けてもらったおかげで、今は楽しく仕事が出来ています。仕事もいっぱい抱えていて、締め切りに追われる日々です(笑)
仕事を断っていた時期もありましたが、できることはやろうと思って。自分の力にもなりますし。しんどかったら断りますが、今のところ楽しいのでやろうかなと思っています。なのでなるべく断らないようにしています。


Q.今後の目標を教えてください

今後ですか?今後はこの事業所で終わろうかなと。事業所に居てもいいよと言われているので。就職も考えていないです。
好きなことをやらせてもらっていることもあり、いつまでいられるかは分かりませんが、身につく技術もあるので、できる限り在籍したいと思っています。
自由に活動させていただいています!

サブカルビジネスセンター大阪は、従来のB型事業所とくらべて利用者の個性や好きなこと(イラスト、動画編集、VTuber活動など)を仕事に活かすことを目的にしてるんですね。「好きを仕事に」という理念のもと、利用者が生き生きと活動して、スキルを向上させながら社会参加を目指す温かい環境が伝わってくる素敵なインタビューでした⭐️
サブカルビジネスセンター大阪のみなさま、ご協力ありがとうございました!
インタビュー:まなみちゃん 文字起こし&要約:よーちゃん カメラ&画像加工:けーくん 校正&校閲:えっちゃん