
こんな悩み、ありませんか?
チラシを作りたいけど、どこから手をつけていいかわからない・・・
デザインに行き詰まった!誰か助けて〜
とりあえず作ってみたけど、なんだかイマイチしっくりこない・・・
と、このような悩み、DTPデザイナーを志したみなさまも一度は持ったことがあるのではないでしょうか?
かくいう私も、その一人です。
そこで今回、迷走に迷走を重ねた私が、3年目にしてなんとなーく確立し始めた「チラシ作りの流れ」を、コツとともにご紹介したいと思います!
DTP作業に疲れた、そんな時の片手間にでも読んでみてくださいませ😘
チラシ作りの流れその①「ヒアリングの内容を確認」
「さあチラシを作ろう!」からのいきなりIllustrator起動は、私がやりがちだった失敗の一つです。
いきなり真っ白な210mm×297mmのアートボードに向き合っても、無から有は生まれません。
まずはヒアリングの内容からクライアントの要望を確認、以下を書き出してみましょう!
①なんのためのチラシ?
②誰に向けたチラシ?
③デザインのおおまかなイメージは?
例えばイベントのチラシであれば、①は「イベントの開催を告知すること」です。
そのイベントがキッズ向けであれば、②は「10代前半の子供とそのご家族」などなど。いわゆるターゲットです。
イベントの内容や目的、ターゲットを踏まえ、③は「カラフル、楽しい、ワクワク」といったイメージをキーワード化しておくと良いでしょう。
もっと細かく書き出すこともできますが、ざっくりとこれだけ。
ここでざっくりとでもいいから明確にしておきたいのは、どんなチラシを作るのか、という「目標」です。
例えば「おいしいパフェが食べたい」と思ったとして、闇雲に街中を歩いてもパフェ屋さんにたどり着けるとは限りません。
まず「どこのパフェ屋さんに行くか」つまり目的地を設定しなければ街中を彷徨うことになり、パフェを食べたいという欲望は満たせないのです。
チラシ作りもそれと同じ!まずは目標設定をしておけば、デザインで道に迷うことは少なくなるでしょう。
つまりその前段階であるヒアリングが実は一番大事なんですね!
「じゃあそのヒアリングの仕方を教えてよ」って?
残念ながらヒアリングに関して私は素人なのでここでは割愛します。土下座。
チラシ作りの流れその②「掲載する情報の優先順位を決める」
次に掲載する内容を整理しますが、チラシに以下のような情報を載せてほしいと言われたとします。
「イベントタイトル」
開催日:◯月◯日
開演時間:00:00~
開催場所:〇〇公園
問い合わせ先:000-0000-0000
運営組織などその他情報
これらの情報に、伝えたい優先度をざっくりと以下のように決めます。
- イベントタイトル
- 開催日
- 開演時間、開催場所
- お問い合わせ先
- その他情報
まず目的が「イベントの開催を告知すること」なので、❶イベントタイトルが今回一番伝えたいことです。
次に伝えたいこと、というかチラシを見た人が知りたいことは、❷開催日、❸開演時間・開催場所です。
チラシを見た人は「ふーん、こんなイベントがあるんだ。お、この日のこの時間なら空いてるぞ。どこでやるんだろう・・・」となるであろうと予想したわけです。
こうして優先順位を決めておくと、どの情報を目立たせればいいのかを確認することができ、この後のデザインがかなりやりやすくなります。
そして優先順位の付け方はどんな情報を載せるか、内容によっても変わってきます。
例えばこのイベントの出演者が超大物芸能人で、そのネームバリューを使って集客することが目的だったとしたら、優先順位の❷は出演者の名前になったりもするわけです。
「そうなると優先順位の付け方がわからない!」という人は、普段からチラシやポスターを見る時「このチラシは何を一番伝えたいのか?」を意識しながら見る癖をつけておくとよいかもしれません!
チラシ作りの流れその③「参考になりそうな資料をひたすら探す」
じゃあ載せる内容も決まったことだしイラレ開くか!
といきたいのをぐっと堪え、その①で確認した「デザインのおおまかなイメージ」に沿った既存のチラシを本やネットで探しましょう!
チラシが望ましいですが、チラシでなくとも良いです。ポスターでもイラストでも写真でも、とにかく集めまくって自分の中のイメージを固めていきます。
筆者はこの間、ひたすらPinterestの海を回遊して参考になりそうなデザインを探します。
そして「このデザインいいなぁ!」と思ったものをパクり・・・ではなく「真似」します!
「え、パクるの?」と思ったそこのあなたに、この名言をそっと差し出します。
「優れた芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む」
Pablo Picasso(パブロ・ピカソ)
かの有名なスティーブ・ジョブズ氏も好んで使ったとされる言葉です。
すべての新しい創作物は、既存の制作物の模倣です。やっぱり無から有は生まれないんですね。
チラシ作りの流れその④「ラフ画、ワイヤーを作成」
その①〜③を踏まえて、手書きでざっくりとしたイメージラフを描いてみましょう。
②で設定した優先度に沿って文字の配置や大きさを決め、③で見つけた参考を元に写真やイラストなどを入れていきます。

イラストが酷いですね!
実際に情報を打ち込んでみたら、思ったより文字数が多くて入らなかった!ということもあるので、Illustratorでワイヤーを作っておくのもおすすめです(ここでやっとイラレ解禁)。

例えばこんな感じに。
ワイヤー(枠組み)はデザイン抜きで文字の配置やレイアウトを決めたい時に作ります。
チラシ作りの流れその⑤「いざデザイン!」
ここでようやくデザインに入ります!
ここまでガチガチに前準備しておけば、あとは迷わないはず!
大切なのは、その①で決めた「目標」を目指せているか、
その②で設定した情報の「優先順位」をつけられているか、
その③で探した「デザインのイメージ」から外れていないか。
ちなみによくデザイン迷子になる私は、その③の段階で「このデザインいいなぁ!」と思って拾ってきた画像を、アートボードの横に並べて置いて作業してます。イメージが脱線しにくいのでおすすめです!
(トレースは絶っっ対にしないでください)
具体的なデザイン技法については、巷にいくらでも教本があるのでそっちを読んだ方が100倍タメになります。なので割愛します。ドゲザン。
チラシ作りの流れその⑥「第三者に見てもらう」
最後にすること、それは「人に見せて意見をもらう」です。
「ここまで来てチートやん」なんて言わないでください。人の意見を聞くことは、迷子になりがちなデザイナー(すなわち私)にとって非常に大事なことなんです!
デザインがわかる人に見てもらって具体的な改善ポイントを教えてもらう(チート技)が一番望ましいですが、デザインに関係なくとも、制作しているチラシに関して事前情報など何も知らない人に見てもらうことも有効です。
初めてそのチラシを見た人に、伝えたいことがちゃんと伝わっているか確認できるチャンスですからね!
チート技と書きましたが、デザインは人に伝えることが一番の目的。自分以外の誰かとの関わりなしに、よいデザインはできないんじゃないかなーと筆者は思います。
その後は上司やクライアントから修正依頼→修正して提出を繰り返し、OKが出たらいよいよチラシは完成するのです・・・
まとめ
ここまで、私がチラシ作りの際に気を付けていることを、ざっくりとした流れで紹介してきました。
色々偉そうなことを言いましたが、私のやり方が正解というわけではもちろんありません。人によっては省いてもいい工程もありますし、足さないといけない工程もあります。人には人のやり方があります。
じゃあ今回この記事で何を伝えたかったのかというと、
デザインで迷わないために大切なことは、
「目標をはっきりさせること」。
これに尽きます!
過程は人それぞれでも「どこを目指すか」を最初に明確にしておくことは、デザインに限らず重要なことだとこの3年ほどでようやっと気づきました・・・
そんなわけで、この記事が私と同じくデザインの海を漂流する誰かの一助になれば、と思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました!!